洛北にある一乗寺下り松(いちじょうさがりまつ)です。
宮本武蔵と吉岡一門の決闘の地として知られるこの界隈は、平安時代中期から中世にかけ一乗寺という天台宗の寺がありました。天元四年(981)山門衆徒と寺門衆徒の対立の中、寺門派の僧が難を逃れてこの寺に住んだことや、永延二年(988)円融法王が一夜を宿したことなどで知られていますが、南北朝の動乱以後に衰えて廃絶しました。「下り松」は、宮本武蔵の決闘以前から旅人の目印として代々植え継がれてきたもので当時の松ではありません。
京都市左京区一乗寺下り松町
拝観時間:自由
拝観料:無料